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■こみパの乱・序章■〜leaf vs key リレー仮想戦記 ■こみパの乱・序章■

2000年4月21日。こみパ2日前。 
「いいか、当日までボランティアに一切情報はもらすな」 
こみパスタッフを統括する高橋は、開口一番、そう言った。 
「敵をあざむくにはまず味方から、という。 
大イベントを成功させるには、そのくらいの慎重さが必要なのだ。 
コミケの修羅場をくぐりぬけた精鋭の君たちならば、 
十分判っていると思うが」 
こみパスタッフの大半は、コミケのスタッフでもあった。 
だが、彼らの能力は「精鋭」とは到底呼べないものだった。 
昨年末の冬コミ以来のリーフとコミケ事務局との確執のため、 
ここに送られてきたスタッフは、実は「お荷物」にすぎなかった。 
むろん、彼らにはイベントを成功させようという気概はない。 
あわよくば失敗させて、 
コミケの地位を揺るぎないものにしようと画策する者さえいた。 
高橋もそれは先刻承知だ。 
今の彼の目的は、こみパを成功させることではない。 
完膚なきまでに失敗させ、下川に赤恥をかかせることだった。 
そのためには、指揮系統を混乱させる必要があった。 
人員配置を減らし、情報を公開せず、綿密な打ち合わせをさせない。 
そうすれば、指揮系統は力を発揮しない…それが高橋の読みだ。 
ボランティアスタッフの怒りは招くだろうが、 
そんなことは、大事の前の小事にすぎない…。 
高橋の本音は、そこにあった。 

北の地での下川のあの仕打ちを、高橋は一度として忘れたことはなかった。 
そして、今は亡き中上に対する仕打ちも…。 
「俺はやる。俺のために、そしてみんなのために」 
宿泊先のホテルで、高橋は伊丹にあてた封筒を手につぶやいた。 
封筒の中の便箋には、短い文章が書かれていた。 
『こみっくパーティー失敗の責任を取り、 
株式会社アクアプラスを退社させていただきます  高橋龍也』 

そしてこみパ前日、その封筒は都内某所で投函された。
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