西暦1999年、初秋、大阪某所 『全く、どうなってるんだ!!』 ガン! 静かなビルの一室に突如激しい物音が木霊した。 「どうしたのTADA君、今日は珍しく荒れているじゃない」 『ああ、とりか』 TADAと呼ばれる男は、ため息と共に傍に寄ってきた「とり」と呼ばれる 女性の名を呼んだ。 『どうしたの?』 再度、とりはTADAに問い掛けた。 『最近、この業界は誤った道を進んでいると思わないか?』 「誤った道?」 『最近の体たらくぶりと言ったらどうだ、感動するだ泣けるだと言って すっかりエロがおろそかになっちまってる。』 TADAは憤りと共にその言葉を吐き出した。 『まるで、牛丼の牛抜きだ。全く味気が無い。これでは何のためのエロか? 何のための18禁か?』 「その風潮の原因はやっぱり・・」 『Key!・・・、そしてLeafだ。』 TADAが苦々しい口調でとりの言葉を継いで言った。 『去年から、兆しは見え始めていた。だが、決定的となったのはこのあいだ出た KANONだ。そこから業界は狂っちまった。』 「ええ、それは私も感じていたわ。たしかに最近、安易な感動作、安っぽいシナリオ つまらないノベル・・・おそまつなゲ−ムが増え始めている。」 『そして、府抜けちまった音楽もだ!』 突然有らぬところから声がした。 「誰?」次を読む
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